18日夜から19日未明にかけ、千葉県佐倉市の教会「佐倉王子台チャペル」で、女性カウンセラーを人質に取り男が立てこもる事件が発生した。男は、何度かこの教会に通い、この教会の牧師やカウンセラーとは顔見知りだったという。
教会で起きたこの事件について、元ヤクザの進藤龍也牧師(「罪人の友」主イエス・キリスト教会=埼玉県川口市)に話を聞いたところ、事件が発生する前の18日午後3時ごろ、佐倉王子台チャペルの役員の女性からから電話で相談があったという。進藤牧師はこの男とも女性とも面識はなかったが、女性が男の背景から進藤牧師にアドバイスを求めたという。
進藤牧師は本紙の取材に対し、「とにかく緊迫している様子は電話越しにも分かった。私からアドバイスできるのは、自分たちで解決しようとしてもできる相手ではないということ。警察か弁護士をすぐに呼んだ方がいいということを話した」と答えた。それからしばらくして、女性からメールで「(佐倉王子台チャペルの)牧師に、(進藤)先生からのアドバイスは話しました」と連絡があったという。
進藤牧師は昨晩、ニュースを見てただ驚いたという。一晩かけて祈り、「早朝、犯人が逮捕され、人質が無事解放されたことを聞き、ひとまず安心した」と話した。
閑静な住宅街にある教会を襲ったこの事件に、恐怖を感じずにはいられないが、進藤牧師は「とにかく、一度でも他人を傷つける行為に及んだ者には、警察などを中に入れて、処分を求めることが大切。他の教会でも同じようなケースであれば、私は『教会だけで関わるのではなく、警察か弁護士を入れて関わった方がいい』とアドバイスをしていただろう」と話した。