広島県呉(くれ)市にある公立下蒲刈病院の原田薫雄(くんゆ)院長(52)=呉市=が12日、覚せい剤を所持していたとして、覚せい剤取締法違反(所持)容疑で現行犯逮捕された。産経新聞などが伝えた。
同紙によると、原田容疑者が12日朝、広島市中区にある原田容疑者所有のマンションから出勤しようとした際、警察が職務質問。かばんの中から覚せい剤が入った袋が1つ見つかったという。原田容疑者が所有する部屋はマンションの7階で、部屋からは注射器約10個が見つかったという。
警察は、覚せい剤を使用する際に注射器を使っていたとみて、同法違反(使用)容疑でも調べる方針。同紙によると、警察は12日午後にも下蒲刈病院と呉市にある原田容疑者の自宅を家宅捜索する予定。
日本テレビによると、警察庁の匿名ダイヤルに昨年12月、原田容疑者に関する情報が寄せられていたという。同紙によると、広島市のマンションには、原田容疑者の知人数人が出入りしていた可能性があるという。
原田容疑者は調べに対し、「知人から預かったもので覚醒剤とは思わなかった」(日本テレビ)と話し、容疑を否認している。
TBSによると、下蒲刈病院の武林信二・病院事業課長は、「驚いているし、残念。院長不在となり、迷惑をかけて申し訳ない」とコメントしている。同紙によると、原田容疑者は2011年秋、呉市が他の病院から招いて下蒲刈病院の院長に就任していた。