南米パラグアイで29日、現地在住の日本人・佐藤弘幸さん(60)が、バイクに乗った2人組に銃撃され死亡する事件があった。佐藤さんは子どものころにパラグアイに移住し商店を経営。地元では有名な日本人だったという。複数の国内メディアが伝えた。
朝日新聞などによると、事件があったのはブラジルとの国境近くにあるペドロフアンカバジェロ市。29日午前10時半ごろ、佐藤さんが店舗を兼ね備えた自宅を出たところ、銃撃を受けた。犯人はバイクに乗った2人組で、顔を隠していたという。佐藤さんは至近距離から頭などを複数回撃たれた。
読売新聞が現地の日本人会などの情報として伝えたところによると、自宅は改築中で、改築の様子を見に来た佐藤さんが外に出たところ、撃たれたという。
佐藤さんは1959年ごろパラグアイに移住し、50年以上住んでいたという。
パラグアイは、東をブラジル、西をボリビア、南をアルゼンチンに囲まれた南米中部に位置する内陸国。日本人の移住は1937年から始まり、外務省のホームページによると、日本からの移住者・日系人は2013年現在約5800人で、うち約3700人が在留邦人。
読売新聞によると、パラグアイでは2009年にも商店経営者の日本人男性が2人組の強盗に射殺され、外務省が注意を呼び掛けている。朝日新聞によると、日本大使館は同日、パラグアイ政府に事件の早期解明を要求した。