パウロ、シルワノ、テモテから、父なる神および主イエス・キリストにあるテサロニケ人の教会へ。恵みと平安があなたがたの上にありますように。私たちは、いつもあなたがたすべてのために神に感謝し、祈りのときにあなたがたを覚え、絶えず、私たちの父なる神の御前に、あなたがたの信仰の働き、愛の労苦、主イエス・キリストへの望みの忍耐を思い起こしています。・・・私たちの福音があなたがたに伝えられたのは、ことばだけによったのではなく、力と聖霊と強い確信とによったからです。・・・(Ⅰテサロニケ1:1~10)
今年のテーマに「恵みと平安」を掲げました。この言葉はパウロのものといわれる13の書簡の冒頭部分に必ず記されています。神からの恵みと平安に人生の軸を定め前進したいと思います。
先日、バスの事故で若い命が失われてしまったことに大変心が痛みました。本来すべき小さな事柄を、なあなあで見過ごしていた結果の惨事だと思います。油断すると私たちの人生は駄目な方向へ引きずられ、あるべき方向からすぐに離れてしまいます。神からの基準、助けを頂き、本当の自分らしい人生を精いっぱい生きていきましょう!
今日の聖書箇所、パウロが冒頭で恵みと平安を祈りました。恵みと平安を祈るとその波長と合う心の状態からメッセージが始まります。恵みと平安から引き起こされるものがあることに注目しましょう。
1. 恵みと平安に通じる心構えを持てる!
神から恵みと平安を頂くと、私たちの心はそれと相通じる、感謝、喜びを持つことができるのです。パウロは恵みと平安を祈った直後の文脈で感謝、喜びの話題をつづっています。この一年、本当に神からの祝福を体験するために、感謝、喜びのある心に整えられたいと思います。いつも喜び祈り感謝することを神は望んでおられ(Ⅰテサロニケ5:16~18)、それを持っている心は神の恵みと波長が合い、恵みを受けられるのです。神からの恵み祝福を頂いていく私たちは、感謝して喜ぶ心が整えられるのです。
2. 力強い具体的な神の御業が起こる!
パウロが伝道したとき、しるしと不思議、奇跡が起き、彼らは本当に神が共にいて具体的御業をなしてくださったことを体験したのです。
私たちは聖書の御言葉に立ちます。自分の理屈や世の中の常識だけでなく、神が約束してくださっていることをまず受け止めます。だから神の守りを信じ、あらゆることを祈ります。パウロの伝道は言葉によったのではなく、御霊と御力の現れであり(Ⅰコリント2:4)、本当に人々の人生に神の力が働いたのです。神の御言葉は真実ですから、神の恵みと平安があると、神の力が私たちの人生に働いてさまざまな祝福が与えられるのです。
3. 恵み、祝福の広がり!
良き事柄が私たちを中心として、渦となって周りの人々にも伝えられていきますから、この良きものの渦の広がりを喜びたいと思います。2千年前の名もない人々から恵みの渦が広がり、各地に教会が生まれ、イエス・キリストを信じる人々の群れが増え続けたのです(Ⅰテサロニケ1:7~10)。パウロたちの教え、主イエス・キリストの福音に触れる人々の中で、それまでの暗い人生から喜び、感謝、平安の人生に変えられた人々がどんどん増え、神を信じる信仰が広がっていったのです。ですから、私たちが恵みと平安で前進すれば、周りの人々も必ず祝福されるのです。この素晴らしい祝福に感謝しましょう。
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万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。