米ニューヨーク州バッファローの教会が、市民がこの冬を温かく過ごせるように助ける働きをしている。トゥルー・ベテル・バプテスト教会は12日、「Shepard's Closet(シェパードのクローゼット)」という移動式の衣料供給サービスを開始し、地域住民のために無料の冬季衣料を積んだ巡回バスを走らせている。
街を巡回し、暖かいコート、手袋、マフラーなどを必要な人全てに渡す。先週の巡回の中で、教会はバス停でスクールバスを待つ子どもたちに冬季衣料を渡したり、ミドル・スクールや路上生活者のシェルターを訪問したりした。
「Shepard's Closet」マネージャーのケンブリッジ・ボイドさんは取材に対し、「毎回の目標は、必要のある人の世話をすることです」と語った。受け取る人は、路上生活者や失業者でなくてもよい。
トゥルー・ベテル・バプテスト教会の長老で、「Shepard's Closet」の運転手でもあるボイドさんは、経済的な状況に関係なく、地域住民に仕えると語った。「これはニューヨーク西部全体にとっての生活の質に関わることです」
トゥルー・ベテル・バプテスト教会は、衣料の寄付をイースト・フェリー・ストリートにある本部で受け付けている。「とても多くの方が寄付してくださったので、棚に保管してあります。私たちは祝福されています。再びその棚を空にしようとしています」とボイドさん。
教会の移動ミニストリーは、2015年の「the Bread of Heaven(天国のパン)」という、地域全体に無料の食事を配るフードトラックから始まった。
ボイドさんによると、昨年夏には地域住民に約6千食を提供したという。それからほどなくして、教会はこのアウトリーチを衣料にも拡大することを決定した。
ボイドさんは取材に対し、「ある日、オフィスでブレインストーミングをし、『衣服でもやってみましょう』と言いました。それが衣料トラックを始めたきっかけです」と語った。
2週間前に初めてバッファロー・ストリートを巡回した際、トゥルー・ベテル・バプテスト教会が購入した「Shepard's Closet」用のバスは、まだ内部の改装が必要だった。 街を巡回するのと並行して、内部の改装も続けられている。ボイドさんは、カウンター用の場所と下張り板を設置しているところだと説明した。
今年のマーティン・ルーサー・キング・ジュニア・デー(1月第3月曜日)となった18日、ボイドさんは「the Shepard's Closet」と「the Bread of Heaven」のバスが同時に移動すると語った。 「バッファロー市全体に赴く予定です。フードトラックと衣料トラックが同時に移動するのは今回が初めてです」。2台のバスは路上生活者を訪問したり、老人ホームやバス停、ブロードウェイ・マーケットを訪れるとボイドさんは述べた。
「この働きが、これまで教会でしてきた中で最もやりがいのあるプロジェクトです」とボイドさん。「人々の笑顔が見られます。『どうしたら息子に新しいコートを買ってあげられるか分からなかったのです』と言う母親がいます。彼らが笑顔になるのを、また彼らが自分たちのことを誰かが気に掛けてくれていると気付くのを見ることです。(彼らが)他の人のために良い行いをすること以外には、私たちは何も望みません。私たちのモットーは、渡し続けることです」