山形県は8日、県が管理する橋31本で、橋の名前を記した「橋名板」計86枚がなくなっていたと発表した。警察には既に連絡しており、警察が来週以降現場確認を行う。一方、岩手県奥州市でも橋の装飾品「擬宝珠(ぎぼし)」計32個と橋名板4枚がなくなっており、東北地方で橋のパーツの盗難が相次いでいる。
山形県の発表によると、今月4日、道路パトロール中に尾花沢市の県が管理する橋2本で、計8枚の橋名板がなくなっているのを見つけた。5日には、県が管理する橋2360本のうち、冬季閉鎖などで点検できないものを除く2218本を点検したところ、計31本の橋で86枚の橋名板がなくなっていることが判明した。警察には既に連絡済みだが、県も道路パトロールで監視強化を図るとしている。
毎日新聞によると、橋名板は青銅製で縦15センチ、横40センチ、厚さ1センチの大きさ。重さは1枚約5キロあり、製作費は1枚約4万円。86枚がなくなっていたことから、被害総額は約344万円。橋にはボトルで固定されており、工具を使えば取り外せる構造だったという。
市町村別では、上山市が46枚とが最も多く、次いで高畠町(20枚)、川西町(9枚)、尾花沢市(8枚)、米沢市(3枚)の3市2町で被害があった。
一方、岩手県奥州市でも5日、南股川に架かる5つの橋で、真鍮(しんちゅう)製の擬宝珠計32個と、青銅製の橋名板4枚がなくなっているのが分かった。これらもボトルで固定され、工具で外せる構造だった。奥州市の被害総額は約330万円で、昨年12月末に盗まれたとみられている。