名古屋駅から約1・5キロの幹線道路で20日未明、20〜30代の外国人とみられる男性が運転する車が、外国人とみられる男数人が乗った車2台に前後を挟まれる形で停止させられ、車から降りてきた男数人に襲撃され死亡する事件があった。中日新聞によると、男らは逃走時、イランなどの中東地域で使われるペルシャ語で話していたという。
事件は20日未明、名古屋駅から南東に約1・5キロの名古屋市中川区の幹線道路で発生。同紙などによると、男性はワンボックス車で走行していたが、前方を乗用車にふさがれ、さらに後方からもう1台の乗用車に追突されて停止。前後2台の車から降りてきた4〜6人の男らが、刃物で切りつけたり、バットで殴ったりするなどして、男性を襲った。
男らはその後、乗っていた乗用車2台を放置し、後から遅れて来た別の車に乗って逃走した。男性は現場近くにあったコンビニ「ミニストップ西日置店」に歩いて逃げ込んだが、約6時間後に出血性ショックで死亡した。
同紙が関係者の話として伝えたところによると、目撃者が犯行時の様子を撮影した動画には、襲った男らがペルシャ語で「早く、早く」「待て」「よし、行こう」という意味の言葉を話しているのが映っていたという。
男性が乗っていたワンボッックス車や、男らが乗り捨てた2台の乗用車については、これまでのところ盗難などの被害は確認されていないため、警察は所有者を調べるなどして、男性の身元の特定や犯行グループの割り出しを急いでいる。
一方、産経新聞によると、犯行グループが使用した車の所有者は、名義を変更しないまま外国人同士で譲り渡しがあった可能性もあり、現時点では有力な情報は得られていないという。