愛知県武豊町の町立小学校で、男性教諭(30)が10月、小学4年生の男児(10)を転倒させて右鎖骨を折るけがを負わせていたことが分かった。武豊町教育委員会が体罰と認定し、人事権を持つ愛知県教育委員会に報告した。この教諭は昨年4月にも、6年生の児童を強引に廊下に連れ出し、それを見ていた別の児童が怖がって教室に入れなくなるという問題を起こしていたという。朝日新聞などが伝えた。
同紙によると、教諭は10月6日、給食の時間に男児に対し給食を早く食べるよう指導。男児が後ろからぶつかってきたことをふざけていると勘違いし、隣の空き教室へ連れ行き、床に転倒させた。教諭は「力が入ってしまい、転ばせてしまった。大変申し訳ない」と話しているという。
武豊町教育委はこれを体罰として認定し、愛知県教育委に報告。人事権を持つ愛知県教育委は、処分を検討しているという。
愛知県では10月、名古屋市の市立中学校でも、50代の男性教諭が障がいのある生徒の頭を殴り、けがをさせていたことが明らかになっている。
文部科学省は各都道府県や各指定都市の教育委員会教育長、各都道府県知事などに宛てた通知で、体罰に関する参考事例を提示しており、参考事例によると、▼授業態度について指導したが反抗的な言動をした複数の生徒らの頬を平手打ちする、▼立ち歩きの多い生徒を叱ったが聞かず、席につかないため、頬をつねって席につかせる、▼部活動顧問の指示に従わず、ユニフォームの片づけが不十分であったため、当該生徒の頬を殴打する、などを体罰としている。