バイブル&アートミニストリーズ(B&A)の20周年記念美術展「平和をつくる」が12月1日(火)から6日(日)まで、東京都目黒区美術館区民ギャラリー(東京都目黒区目黒2-4-36)で開催される。今回は、1995年に美術宣教を目指して創立されたB&Aの20周年記念美術展となる。58人の出品者による、油彩画、日本画、水彩画などの絵画や、布、ガラス、クレイなどで製作された作品が、「平和をつくる」というテーマで展示される。
また、記念展として、ドイツの版画家・彫刻家ケーテ・コルヴィッツ(1867~1945)の「母たち」(フィリア美術館所蔵)、「鋤を引く人たち」(秀友画廊所蔵)の2点が同時に展示される。コルヴィッツは、20世紀前半のドイツを代表する女性芸術家の一人。ドイツ帝国、ヴァイマル共和国、そしてナチス・ドイツという政治的変動の激しい時代の中で、恐慌に見舞われ、貧困にあえぐ労働者階級の人々の苦しみを描いた。コルヴィッツ自身も、第1次大戦で息子を、第2次大戦では孫を失った。ナチスによって作品発表の機会を奪われるなど、不遇の晩年を過ごしたが、苦悩と真摯(しんし)に向き合いつつ創作活動に励み、木版、エッチング、リトグラフ、彫刻など、試行錯誤を繰り返しながら、さまざまな表現方法に挑み、希望をつむいだ人物だ。戦後70年を迎えた今年は、コルヴィッツ没後70年にもあたる。
B&A代表の町田俊之氏は、「今年は戦後70年の節目の年。現在でも、世界中で紛争が絶えません。私たち日本人も『平和』をどう捉えるかが、問われています。今回展示されている作品を通して、共に『平和』を志向していただけますなら幸いです」と、来場を呼び掛けている。
開場は、午前10時から午後6時まで。ただし、初日は午後2時開場、最終日は午後4時閉場。入場は無料。問い合わせは、B&A(電話:048・837・8583、メール:[email protected])まで。