兵庫県警の機動隊員2人が相次いで自殺を図り、1人が死亡し、1人が意識不明の重体であることが、15日までに分かった。2人とも遺書が見つかっており、上司・先輩からの嫌がらせに対する言及があったという。パワーハラスメント(パワハラ)による自殺の可能性もあるとして、兵庫県警は調査を始めた。国内主要紙が報じた。
読売新聞によると、死亡したのは兵庫県警機動隊員の男性巡査(23)で、9月28日夜、神戸市内の寮内で自殺しているのが見つかった。また、同じ班に所属していた別の機動隊員の男性巡査(24)は、10月6日に同じく寮内で自殺を図ったが救助され、意識不明の重体だという。
自殺した23歳の巡査が残した遺書には、上司・先輩から嫌がらせがあったことが記されており、「精神的に限界」などと書かれていたという。一方、24歳の巡査の遺書にはトラブルに関する記述はなかったという。兵庫県警は、現時点ではパワハラは確認されていないとしているが、詳しく調査する方針。
警察のパワハラをめぐっては、今年6月、滋賀県警の男性巡査長(34)が勤務中に行方が分からなくなり、山中の車で自殺しているのが見つかっている。滋賀県警は、上司である50代の警部補が、自殺した巡査長を含め3人の部下にパワハラをしていたとして、警部補を減給1カ月の懲戒処分にしている。
NHKによると、この警部補は、自殺した巡査長に「アホかお前は。何でこんなことできんのや」と大声で叱責したり、スマートフォンの無料通話アプリ「LINE」で「死んでしまえ」とメッセージを送ったり、酒席で殴ったりしたこともあったという。