【CJC=東京】教皇フランシスコが19日、キューバの首都ハバナのホセ・マルティ国際空港に到着した。22日までの滞在中、ラウル・カストロ国家評議会議長と会談するほか、ハバナなど3都市でミサを行う。教皇はキューバに続き、米国を訪問。7月に国交回復した両国の関係改善を後押しする。
空港ではカストロ議長らが出迎えた。はじめにカストロ議長が「キューバとアメリカとの対話を後押ししてもらい、ありがたく思っている」と述べ、両国の国交正常化交渉の仲介役も務めた教皇に感謝の気持ちを伝えた。一方で、米国が続ける対キューバ経済制裁を非難した。これに対して教皇は、「両国の指導者は平和と人々の幸福のために力を尽くし、世界の手本になってほしい」と述べ、関係改善の歩みを続けるよう呼び掛けた。
南米アルゼンチン出身の教皇はキューバでも人気が高く、空港には大勢の市民が集まり、キューバとバチカンの国旗を振って熱烈に歓迎、空港から市街地に続く沿道でも多くの国民がポスターを掲げて教皇を歓迎した。
教皇は22日までの滞在中にカストロ議長と会談、フィデル・カストロ前議長とも面会する。
革命後、キューバ政府とカトリック教会は緊張関係にあったが、1998年に先々代の教皇ヨハネ・パウロ2世、2012年に前教皇ベネディクト16世がそれぞれキューバを訪問、関係は改善している。
教皇は、22日に米国を訪問する。