「神は、まずそのしもべを立てて、あなたがたにお遣わしになりました。それは、この方があなたがたを祝福して、ひとりひとりをその邪悪な生活から立ち返らせてくださるためなのです」(使徒の働き3:26)
今日の箇所は、使徒ペテロが、イエスは唯一の救い主であり、イエスと結びつくときに、魂は救いを受け恵みをいただいて、神の子どものとしての歩みを始めることができることを語っている箇所です。
1. たった一人の救い主、イエスの存在
このパウロのメッセージは、3章の美しの門から始まります。生まれつき足の利かない男がペテロとヨハネに物乞いをします。すると彼らは、「金銀は私にはない、しかし、私にあるものを上げよう」と言い、「イエスの名によって立ち上がれ」と宣言し、その男の手をぐっと引き上げた瞬間、聖霊の力が働いて男は癒やされたのです。彼らの持っていたものとは、イエス・キリストでした。ペテロは、自分に超能力があるのではなく、救い主イエスの十字架と復活の恵みがあり、イエスを信じて、イエスの御名を告白すれば、こんなことさえ起きると告白します。唯一の救い主が私たちと共にいてくださることを感謝したいと思います。
2. 人々のもとへと遣わされた救い主
唯一の救い主であり、神の御心を完成する僕(しもべ)としてのイエスが、神によって立てられ、備えられ、私の所に、私の人生に遣わされています。遣わされたとは、あなたの所にまで来てくれたということです。遣わされたとき、大切なことは、その目的がちゃんと相手に届くということです。ペテロははっきりと、神が救い主をあなたの所まで遣わし、邪悪な生活から立ち返らせてくださると語ります。救い主を心のど真ん中に置いているか、恵みによって喜びや平安、祝福や救いが実現しているか確認してください。
3. キリストによる祝福と救い
4年前、南インドで伝道集会を開催しました。その時、裕福で熱心なヒンズー教徒で、首と肩に骨の病気があり、痛みで苦しんでいた男性が来たそうです。今回、この方からの伝言を受け取りました。「色々な病院を巡っても治らず、キリスト教でも治ればよいからと先生の癒やしと奇跡の集会に出席しました。1日目と2日目は、何も起こりませんでした。3日目、本当に救い主であるイエスがおられるなら、救われ癒やされたいと思って祈った瞬間、聖霊に満たされ、痛みが消え、癒やされました。その後クリスチャンになり、私の人生は変わりました。あの集会は、万代先生にとっては小さな集会だったかもしれませんが、私の人生にとってはとてつもなく大きな神の恵みの集会でした」。ただ一人の救い主が、確かに私たちを祝福しておられます。さあ、私たちも21世紀の日本の社会の中で、恵みをいただこうではありませんか。
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万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。