【CJC=東京】教皇フランシスコは、聖ヨハネ・ボスコ生誕200年に際し、サレジオ会総長に宛て書簡を送った。バチカン放送(日本語電子版)が報じた。
聖ヨハネ・ボスコ(ドン・ボスコ、1815~88)は、19世紀の聖人・司祭。イタリア統一運動と産業革命によって社会や、都市、労働、宗教をめぐる環境が大きく変化していった時代、勤労少年や受刑者など、社会の片隅で生きる貧しい若者たちとの出会いによって、青少年教育に尽くすことを決意。「オラトリオ」を通した教育事業を開始した。59年にサレジオ修道会、72年に聖マリア・マザレッロと共同で扶助者聖母会を創立した。
サレジオ会総長アンヘル・フェルナンデス・アルティメ神父に宛てた書簡で教皇は、若者たちのための聖人を与えてくださった神に感謝をささげるとともに、ドン・ボスコの霊的・司牧的遺産の本質を思い起こし、それを、勇気をもって生きるようにと会員らを励ました。
ドン・ボスコが第一に教えることは、ただ見ていないで第一線に立ち、しっかりとした宗教性に基礎を置いた、神から創られ愛された人間としての精神面・愛情面を備えた統合的教育を若者たちに提供することと教皇は強調した。