・・・主はヨシュアに仰せられた。「見よ。わたしはエリコとその王、および勇士たちを、あなたの手に渡した。あなたがた戦士はすべて、町のまわりを回れ。町の周囲を一度回り、六日、そのようにせよ。七人の祭司たちが、七つの雄羊の角笛を持って、箱の前を行き、七日目には、七度町を回り、祭司たちは角笛を吹き鳴らさなければならない。・・・あなたがたがその角笛の音を聞いたなら、民はみな、大声でときの声をあげなければならない。町の城壁がくずれ落ちたなら、民はおのおのまっすぐ上って行かなければならない」・・・(ヨシュア記6:1~7)
今年も一年の後半を迎えますが、もう一度信仰の姿勢を整え直しましょう。祈り方、献金の姿勢、愛し方、生活の中で神の前に出る時間など、神に祝福されるための微調整をしましょう。今年前半を振り返って、神の導きの中を歩んできましたか。自我を押し通して神の恵みを受け損ねてはいませんか。人間の努力や業を積み上げても、思うように人生は進みません。しかし、私たちクリスチャンには、もう一つの大きな選択肢が残っています。神に導かれ、助けを頂きながら、恵みの中を前進していくのです。
今日の聖書箇所は、ヨシュア記の中でも最大の戦いである「エリコの戦い」の直前の場面です。立ちふさがる難攻不落のエリコの城壁を前に、モーセに替わり新しい指導者となった若きヨシュアが、エリコに籠城する屈強な先住民と生きるか死ぬかの厳しい戦いを避けられない一触即発の状況。しかし、ここには刀や槍で戦う場面は出てきません。私たちも現実の場面で様々な戦いがありますが、忘れてはいけない大事なポイントを学びましょう。
1. 戦いに先立ち神が勝利を宣言される
毎日の生活の中で、健康のことや仕事の問題、人間関係、お金のやりくり、子育て、介護など、やらなければならないことは山ほどあり、忙しいでしょう。命を懸けて戦わなくてはいけない厳しい現実に取り囲まれているかもしれません。しかし、すべての事実に先立って、「見よ。わたしはエリコとその王、および勇士たちを、あなたの手に渡した」という神の祝福の言葉と勝利の約束を頂かなければなりません。あなたは、今年の初めに目標を持って歩み出したはずです。しかし、現実の生活に振り回されて信仰が脇に追いやられていませんか。もう一度、今年の後半の出来事が起こる前に、神の祝福の言葉と勝利の約束を掴み直しましょう。
2. 神のお言葉に従って実際に行動する
神は、いきなり戦うのではなく、戦いに赴く備えをせよと言われました。具体的な行動の命令を出して、それに従えと言われたのです(3~5)。私たちも、必ず神から信仰による行動を示されます。毎日の感謝の祈り、献げもの、証し、病む人のための癒やしの祈り。聖書の語る信仰は、実生活に密着した信仰です。人生の生き方が変わっていくのが信仰生活です。神の言葉に従って、実際に信仰の備えを行動で示すことが大事です。
3. いつどんな時も、主が共におられる戦い
4~6節に、7人の祭司、7つの角笛、7日目、7度など「7」という数字が何度も出てきます。これは神の御業を表す数字です。聖書には、しばしば「7」という数字が象徴的に用いられています。戦いが始まるというその直前に、神の臨在を忘れず、神を意識することが勝利の秘訣です。ダビデもゴリアテとの戦いの前に、「この戦いは主の戦いだ」と宣言しました。血を流すような厳しい現実の中でも、神を忘れなければ必ず祝福されます。ヨシュアとイスラエルの人々が、神の命令通り7日目に7度町を回り、大声でときの声を上げた時、エリコの城壁が崩れ落ち、圧勝。
今年の後半も、神の求められる通りにあなたの信仰の微調整をして、信仰を持って歩んでいきましょう。
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万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。