【CJC=東京】過激派組織「イスラム国」(IS)がシリア中部の都市パルミラを5月半ば制圧したが、AFP通信によると、パルミラとその周辺で24日までの9日間に子どもや女性を含めて少なくとも217人を「処刑」したと、英国に拠点を置くNGO「シリア人権監視団」が明らかにした。
同監視団のラミ・アブドル・ラフマン代表はAFP通信に、パルミラや近郊のスフナフ、アミリヤなどで民間人67人が殺害されたことを確認したと語った。このうち14人は子ども、12人が女性だという。
ラフマン氏はさらに、ISが政府軍兵士や政権側民兵、「政権への情報提供者」とみなした150人以上を「処刑」したと話している。ほとんどの「処刑」は銃殺によるものだが、刺殺や斬首なども行われた。シリア国営テレビは、20日以降少なくとも住民400人以上が殺害されたと報じている。
英テレビ「スカイニュース」によると、パルミラ市内の通りには多くの死体が散乱し、いくつかは首が切断されているという。ISはネット上に動画を公開、兵士が政府庁舎を捜索したり、掲げられているアサド大統領の肖像画を引きずり下ろしたりしている様子を伝えた。