【CJC=東京】AFP=時事通信によると、シリア高官は23日、首都ダマスカスで記者会見し、過激派組織「イスラム国」(IS)が制圧した中部の遺跡都市パルミラにある博物館に立ち入り、展示品の一部を破壊したことを明らかにした。
高官は、同組織が「21日にパルミラ博物館内に入り、先史時代の生活ぶりを伝えるために使われていた石こうの像を幾つか壊した」と述べた。この像は来館者への説明用に作られたものといわれ、古代遺物に被害があったかは不明。
ユネスコ(国連教育科学文化機関)のイリナ・ボコバ事務局長は20日、「中東の壮大な遺産が戦闘で危機にさらされ、深く憂慮している」として、「武装した過激派組織がパルミラの世界遺産に入り込み、戦闘が続いているとの情報がある」とし、現地住民や遺産を守るため、国際社会に協力を呼び掛けた。