私の母教会、サドルバックでは毎年、「Japan Night」というイベントが行われる。中心になるのはサドルバック教会のジャパン・アウトリーチ・ミニストリーのグループ。今年で4回目になるこのイベント、始まりは「神様に言われて」としか言えないほどのタイミングだった。定期的にグローバルピースのイベントを開催しているが、各地を紹介するために、毎回ホストする国が変わる。4年前のあの日は日本の担当だった。東北大震災という衝撃的なニュースが入るまでは、いつも通りのイベントであったが、リーダーのリンデル・スミスとミヤ・スミスご夫妻の指揮のもと、急きょ会場を大きな部屋に変更して日本のために祈る集会となった。
ここオオレンジカウンティでは珍しい雨の降る中、900人近い人々が会場に詰めかけ、クリスチャンもノンクリスチャンも心を合わせて祈った。会場に入りきれず、帰った人も大勢いたと聞いている。
その心をつなげていこうと、翌年から毎年この時期に開催している。テーマと聖句は毎年変わるが、コミュニティーに定着しつつあるイベントになってきている。このイベントは、100%ボランティアで行っている。時間を作り、自ら献金して、準備を進める。教会とも交渉、話し合いを幾度も持ち、スピーカーや賛美奉仕者もその時その時祈りながら決めていく。集会に来る人たちは、日本からの日本人、こちらで生まれ育った日系人、日本に関心のある他国のクリスチャン、そしてノンクリスチャンである。
今年は、新しく場所を移り大きくなった「サドルバック・アーヴァイン」にて「祈りと希望」をテーマに3月7日(土)午後6時半から開催される。スピーカーはRIZEチャーチ主任牧師の石飛先生。若手であるが、鋭いビジョンとバイカルチャーによる視点で、こちらで暮らす日本人の心をつかむメッセージを伝えている。
「灰の代わりに頭の飾りを、悲しみの代わりに喜びの油を、憂いの心の代わりに賛美の外套を着けさせるためである。彼らは、義の樫の木、栄光を現す主の植木と呼ばれよう」(イザヤ61:3)
私たち人間にはできないような事でさえ、神様によっては可能になる。被災地においては、未だ続く精神的、肉体的な戦いの中、私たちがどのように「希望」を届けることができるのか。今年も心を合わせて祈る機会が与えられていることを感謝したい。
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マリ・パクストン(Mari Paxton)
日本でスタジオミュージシャン、コマーシャルシンガーとして活躍後、オーストラリア、アメリカへ渡る。結婚後、ラマーズクラスで知り合った牧師夫妻を通して教会に導かれ、クリスチャンに。家庭集会を日本人主婦向けに始める。現在、南カリフォルニアのサドルバック教会(リック・ウォレン牧師)でゴスペルクワイアのソリストとして活躍し、3人の子どもの成長とともに、夫婦向けの家庭集会をホストしている。今年9月には、アンディ・デロス・サントスのプロデュースでアルバム「主を信じよう」(iTunesにて配信中)を発表した。