人を責めるとき、「I am OK! You are not OK!」。つまり、「私は正しい!あなたは間違っている!」と心で叫んでいるものではないでしょうか。しかし、相手を責めても、落ち込ませるか、逆ギレさせるかのどちらかです。結果として、互いに傷つけ合い、何のプラスにもなりません。なぜならば、みんな自分が責められたいとは思っていないからです。
聖書の黄金律(Golden Rule)といわれる言葉に、「自分にしてもらいたいと望むとおり、人にもそのようにしなさい」(ルカ6:31)というものがあります。
「自分がしてもらってうれしいことを他の人にもする」。そして、もう一つ。「自分がされたくないことは、他の人にもしない」ことです。人から責められたとき、「悪気がない」ことを伝え、むやみにやり返さないことです。あるいは、ドラマの「半沢直樹」のように「やられたら倍返し」をしますか?
一般に、「攻撃は最大の防御」と考えられます。しかし、攻撃をしても、争いが起こるだけで、切った刀で切り返され、お互いに傷ついて終わります。
キリストは、「だれかがあなたの右の頬を打つなら、左の頬をも向けなさい」(マタイ5:39)と教えられました。これは、消極的な生き方のようですが、実は、積極的な生き方です。そして、相手の憎しみを一番短時間で鎮めることになります。
このような無抵抗主義で泣き寝入りすることに納得がいかない人もいるでしょう。聖書は、別の箇所で、「復讐するは神にあり」と語ります。自分で復讐するのではなく、神に復讐を任せて、自分の幸福感を失わず、争いに巻き込まれず、自分を守ることになります。
そして、人を愛することに徹することです。本来人間同士は敵対関係にありません。その背後に悪魔がいて、人を同士討ちさせようとしているのです。本当の敵は悪魔です。人を愛することで、悪魔に対して、「やられたら倍返し」の復讐をすることになります。今日も愛に生き、素敵な一日でありますように。
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菅野直基(かんの・なおき)
1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッション等、地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での讃美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式等、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。
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