コミュニケーションの持ち方は、幸不幸の鍵となるものです。
武器を持たない遊牧民が、どうして約束の地に侵入し、占領・征服できたのでしょうか。
コミュニケーションがしっかりなされていたからです。「主がそのしもべモーセに命じたとおりに、モーセはヨシュアに命じたが、ヨシュアはそのとおりに行ない、主がモーセに命じたすべてのことばを、一言も取り除かなかった」(ヨシュア11:15)
「 モーセが命じたすべてのことばの中で、ヨシュアがイスラエルの全集会、および女と子どもたち、ならびに彼らの間に来る在留異国人の前で読み上げなかったことばは、一つもなかった」(ヨシュア8:35)
11月22日は「いい夫婦の日」。夫婦円満の秘訣として、圧倒的多数の夫婦が「よく会話をする」を挙げています。人類最初の夫婦アダムとエバはどうだったのでしょう。「それで女はその実を取って食べ、いっしょにいた夫にも与えたので、夫も食べた」(創世記3:6)。さすが、阿吽(あうん)の呼吸!いいえ、ここは議論すべきだったでしょう!
私の上司、榮義之院長の父君は、嫁のサダ子夫人に結婚当初にこう進言なさったそうです。「夫に文句は言うな。(前向きな)意見を言いなさい」
神はアダムとエバそれぞれに言い渡しました。「あなたが、妻の声に聞き従い、食べてはならないとわたしが命じておいた木から食べたので、・・・あなたは一生、苦しんで食を得なければならない」「あなたは夫を恋い慕うが、彼は、あなたを支配することになる」(創世記3:17、16)
私たちの神は、「混乱の神ではなく、平和の神」(1コリント14:33)、秩序の神です。エバは、頭である夫アダムを支配し従わせました。確かに女は目先が利き、第六感は男よりはるかに優り、その察知判断はおよそ当たっています。けれども、その判断は、善悪の基準によるものであって、常に的確とは言えません。また、夫アダムは神のことばを軽んじ、真理をもって治めることをせず、事なかれに堕してしまいました。さらに、人は全被造物を支配すべき者であったのに、逆に(蛇に)支配されてしまいました。
「神の秩序」に反した結果、アダムはエバに、エバは悪魔サタンに、そしてついには神ご自身に罪の責任転嫁をし、エデンの喜びと祝福を全く失ってしまったのです。
「私も、すべてのことを初めから綿密に調べておりますから、あなたのために、順序立てて話して(書いて)差し上げるのがよいと思います。尊敬する( )殿」(ルカ1:3)
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前田基子(まえた・もとこ)
イエス・キリスト緑の牧場教会(東京)で救われ、玉野聖約基督教会(岡山)から献身。生駒聖書学院卒。生駒聖書学院副院長。エリムキリスト教会牧師。ABCラジオ放送「希望の声」・テレホンメッセージ「希望の声」(074・373・3740:ゼロナシ・ミナサン・ミナヨレ)牧師。