リクルートマーケティングは22日、2014年の結婚トレンド調査を発表した。この調査によると、結婚式の実施形式は、教会で行うキリスト教式が08年の60.7%から減少傾向にあるものの、14年も55.5%と依然として半数以上を占め最多となった。次に人気があるのは、形式にとらわれずカップルがゲストに対して誓う「人前式」と呼ばれるスタイルで、過去7年間は19~24%の間で推移し増加傾向ある。
キリスト教式を選択するカップルは、妻の年齢別に見ると、25歳未満の割合が59.3%と最も高く、若い方がよりキリスト教式を選択する傾向があるが、35歳以上でも50.2%と高い水準であった。さらに地方別に見ると、首都圏、北関東地方が軒並み60%代と高い傾向を見せた。
日本の結婚式は宗教と密接に関係してきたとは言え、現在のように自宅以外で行うのが主流になったのは明治以降のこと。当時は神道の神前式と呼ばれる結婚式が主流で、教会で行うキリスト教式が一般化したのは戦後のことになる。増加の理由は、マスコミなどがキリスト教式の結婚式を繰り返し伝え、一般化したことや、ウェディングドレスなどがおしゃれで華やかなど、キリスト教信仰とは特に強い関係はないようだ。
招待客の人数は80~90人が最も多く、割合は親族が若干減少傾向で、学生時代の恩師や友人を呼ぶケースが増えているようだ。
調査はこの他、祝儀の額やカップルの自己負担額、余興の演出内容など、結婚に関するさまざまな項目にわたった。総評は「結婚式は披露宴だけでなく、挙式でもゲスト全員が『参加者』として関わり、幸せを『分かち合う』場面が増えている」とし、親族と親しい友人らがカップルを祝うという従来のものから、若干変化が見られるとしている。
調査期間は2014年4月22日〜6月8日。対象は13年度(13年4月〜14年3月)に結婚した、あるいは結婚予定があった結婚誌『ゼクシィ』の読者。地域ごとにランダムサンプリングし、調査票を郵送、妻が記入する郵送法で実施した。集計サンプル数は5833人。