9月23日は、教会の創立記念日と同時に、妻の誕生日でした。その前日は次男の誕生日なので、誕生日と記念日ラッシュでした。秋分の日は、買い物と長女の受験予定校の下見を兼ねて家族で一緒に出かけました。久しぶりに家族団らんの時間を過ごしました。つかの間のリフレッシュされる時間でした。
結婚して17年が経ちますが、妻と私は仕事の役割分担がはっきりしているので、一緒に行動するのは日曜日くらいで、それ以外は、それぞれ別々に仕事に励んでいます。私が外で仕事できるのは、妻が家事や子育てなどを手抜かりなくやってくれるからです。
先日は、夫婦で映画の試写会に招待されていましたが、私は急に仕事でいけなくなり、映画好きの妻は、一人で試写会に行ってもよかったのですが、小学生の下の子どもたちのことを考えて帰宅したそうです。こういう妻がいてくれるので、安心して仕事に専念できます。ありがたいものです。
結婚当初は、あらゆる面で正反対なので、お互いに相手を受け入れられず、随分苦労した時期がありましたが、ある時から、互いに自分のこだわりを押し付けることをやめて、相手をあるがままで受け入れ合うようになってからは、最高のパートナーだと気づきました。
以前は、「結婚は誰としても同じ」という持論を持っていましたが、そうではないかも知れないと思います。理屈では、誰でも自分の好きな人と結婚をしますし、同じレベルの人しか選ばないはずです。そのお互いが尊敬し合い、大切にし合い、労わり合うならば、最高のパートナーになれるはずです。しかし、私が別の人と結婚をしたとしたら、だいぶ違う人生を歩んでいただろうなと思います。ユダヤ人の哲学者であるマルチン・ブーバーは、「人生は出会いで決まる」と有名な言葉を残しましたが、人は互いに影響を与え合いますので、誰と結婚するかで人生がだいぶ変わってしまうものだと思います。
これから結婚をしようとしている人は、自分が好きというだけで結婚相手を決めるのではなく、神様が自分に与えてくださった相手と結婚することをオススメします。自分が好きな人を選ぶことは何も問題はありません。しかしそれだけで結婚したら、好きで結婚しても、嫌いになったら別れるということになりかねません。神が合わせて下さった結婚相手なら、好き嫌いで相手を見ることはありません。神様が選んでくださった最高の相手を愛し続けるだけです。
私の妻は韓国人です。結婚前は、西洋人と結婚してもいいと考えていましたが、われに返ると、日本人と結婚することが一番だという結論に達しました。しかし、神に祈り、神の導きを求めると、外国籍で、西洋人ではなくアジア人の妻と結婚することが一番だと確信しました。
迷いがあったため、18年前、友人と一緒に東北旅行に出かけました。友人は、私が結婚相手を決めるために祈ることに付き合ってくれました。お祈りを終える日の朝、「三つ撚りの糸は簡単には切れない」(伝道者の書4:12)という聖書の言葉が、目に見える形で私に強く迫ってきました。とても不思議な体験でした。数日間断食をしていたので、幻聴や幻覚が見えたのでしょうか。私は、神様からの結婚に対するGOサインだと確信しました。
それから約2カ月後に結婚をしました。お祈りに付き合ってくれた友人は、結婚披露宴で、言いたい放題の水を差すような結婚スピーチをしてくれました。数年後、友人の結婚披露宴のスピーチをしましたが、復讐で少しからかいました。そんな何でも言い合える友人が与えられたことを感謝していますが、もう10年以上会っていません。やはり、一番身近で、一生連れ添い合うのは夫婦です。
結婚後は、当初からアメリカ留学を予定していましたので、2人で渡米することになりました。アメリカでの新婚生活は、国際結婚ということに加え、2人とも外国での生活です。たくさんのストレスを感じ、よく喧嘩をしました。傷つけ合い、試練の日々を過ごしました。しかし、神様が導かれた結婚に誤りはありませんでした。お互いに傷つけ合いながら粉々に砕かれ、痛みの中で愛を学びました。その厳しいプロセスを経て、今では幸せな家庭を築いています。
一番良い結婚とは、神様が選んでくださった相手と結婚することです。これから結婚をする人は、どうぞ、神様の導きを求めてください。「人生は出会いで決まる」と言われますが、そこに最高の祝福があります。しかし、すでに結婚をした人は、「神様の導きで結婚をしなかったので、一旦離婚をして、心機一転新しい出会いを求めよう!」とは考えないでください。今の配偶者を愛し、共に生き続けてください。結婚とは、すれ違いや不一致などで簡単に別れるほど軽いものではありません。自分が選んだつもりでも、神様が合わせて下さったかけがえのないパートナーです。
「イエスは答えて言われた。『創造者は、初めから人を男と女に造って、「それゆえ、人は父と母を離れ、その妻と結ばれ、ふたりは一体となる」と言われたのです。それを、あなたがたは読んだことがないのですか。それで、もはやふたりではなく、ひとりなのです。こういうわけで、人は、神が結び合わせたものを引き離してはなりません。』」(マタイ19:4~6)
結婚相手の全てを受け入れ、ゆるし、愛することはとても難しく、悲しく、悔しいと思えることもあるはずです。しかし、裏を返せば、自分の全てを見せても、なお愛し続けてくれるパートナーがいるということです。幸せ者です。結婚相手を愛することをやめると、相手に対して無関心になり、浮気心や不倫願望が出てくるものです。浮気心や不倫願望は悪魔が持ってくるゴキブリホイホイの餌のようなものです。その誘惑に負けたとしても、百害あって一利なしです。そういう心の隙を持つくらいなら、結婚相手を幸せにするために命を懸けてください。
私は、神様と共に生きる人生は、独身であっても変わらずに幸せだと思います。独身の良い点は自由です。独身の人は自由であることに感謝してください。しかし、結婚を願う人、結婚した人は、結婚を感謝し、一生という時間をかけて最高の家庭を築いていきましょう。結婚の素晴らしさは、悲しみや喜びを分かち合う相手がいることです。悲しみを分かち合うなら半分に減らすことができ、喜びを分かち合うならそれを2倍に増やせます。
あなたは幸せですか? 一回の人生、本当の幸せを味わいながら歩んでいきたいですね。
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菅野直基(かんの・なおき)
1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッション等、地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での讃美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式等、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。
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