南米ウルグアイの世界教会協議会(WCC)加盟教会は、シリア紛争の難民が移住し定住できるよう、同国政府と協力している。WCCが21日に公式サイトで伝えた。
この行動は、再定住の計画を助けてほしいと、教会や市民社会の組織に呼び掛けたウルグアイ政府の要請に応じたもの。
ウルグアイ政府はスイス・ジュネーブにある国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)で6月に演説し、シリアの子どもたちとその家族100人に庇護を申し出た。
先週、首都モンテビデオでは、5組の家族(42人)からなる最初のグループがウルグアイに到着し、ホセ・ムヒカ大統領による歓迎を受けた。この家族は、ローマ・カトリックのマリスト・ブラザーズの居住施設であるカーサ・サン・ホセに滞在し、そこでスペイン語のクラスを受けることになる。
ウルグアイ福音教会連盟(FIEU)の会長であるヒューゴ・アルマンド・ピロン牧師は、リバープレート・ワルド派教会にこの援助の取り組みへの協力を求めた。15日には、同教会理事会とFIEUの代表者たちがこれらの家族を訪問し、学校用具一式を届けた。さらに多くの家族が来年2月に到着する予定で、その数は合計120人となる。
この計画の第2段階で、これらの家族は政府から家を受け取り、ワルド派教会がこの世帯に家具などを提供する。
「神の民の一部である人たちには、人間を分け隔て排除する境界線などありません。私たちは平和が約束の地にあるよう夢見ています。私たちはその夢からはまだほど遠いですが、希望は失わず、誰もが夢を実現させる地平線を探し求め続けます」と、ワルド派理事会のカロラ・トロン副議長は語った。
FIEUの加盟教会であるリバープレート福音教会のフアン・アベルラルド・シュビント牧師にとって、この計画は、シリアの紛争のただ中で権利の侵害に苦しむ人たちとの深い連帯感によって動機付けられている。シュビント牧師はこの取り組みを他の人たちが見習うべき模範であると見なしている。
「この措置は、南米大陸にある他の政府に、努力を共にして、苦しんでいる人たちの生活を再建できるような場を作る気にさせようとしているものでもあります」とシュビント牧師は話す。
トロン副議長とピロン牧師は15日、モンテビデオにいるこれらの家族を訪ねた。「私たちはこの働きに参加できて光栄です。私たちは感謝もしています。私たちはどの時代にもご自身の約束を新しくしてくださり、この巡礼に加わるよう招いてくださる神に、このいのちを感謝しています」と、トロン牧師は語った。
来年2月には、グループの残りの人たちが到着し、教会による支援が続く。その目標は、シリア難民とより親密なつながりを築くことだ。