スコットランド教会のジョン・チャーマーズ総会議長は、14日にスコットランドの中心都市エディンバラにある聖マリア大聖堂で行った説教で、18日に行われるスコットランドの英国からの独立をめぐる投票後における国民の一体性を強調した。
「賛成票を投じる人たちも皆、そして反対票を投じる人たちも皆、私たちは同じスコットランドに属しているということを忘れないことが必要です。私たちは分裂してはいけません。そしてたとえ木曜日(投票日の18日)に私たちが正反対の側にあるとしても、私たちは共に帰属しているのです。私たちは9月18日にどちらの側にいるのかによって自らを決めつけられるべきではないのです」と、チャーマーズ総会議長は説教の中で語った。
「私たちが9月19日に目が覚めるとき、私たちは同じ側にあって働く用意をする必要があるのです。スコットランドの将来のために働き、私たちの近くにいるイングランドやウェールズ、そして北アイルランドの隣人たちと共に働くために。結果がどうであろうと」と、同総会議長は語った。
複数の調査によると、賛成派と反対派は僅差で2つに割れており、一部の人たちは態度を決めかねているとされる。
「私たちのうちの一部が(賛成派と反対派の)垣根にとどまっている理由は、私たちが将来を恐れ、誤った選択をしてしまうかもしれないと恐れているということだと私は思います」とチャーマーズ総会議長。「けれどももし私たちがいつも愛によって導かれ、その将来を形作る一部となることを知っていれば、たとえその結果が自分たちの選択ではないとしても、私たちは恐れることがずっと少なくなるのです。信仰者にとっては、神が私たちと共に将来に向かって行ってくださることを知っているだけで十分なはずです。アーメン」と、説教を結んだ。
しかし、英紙「エキスプレス」(電子版)は今月8日、「エリザベス女王が自らの王国に対する脅威におびえている」という見出しの記事を掲載。女王はスコットランドの独立の可能性に「ぞっとして」おり、その情勢について毎日最新情報を受け取っていると、王室の内部関係者が明らかにしたと伝えた。
同紙によると、王室にとっての主な懸念事項の一つは、女王が保持することを誓っているスコットランド教会に対して賛成票が与える影響だという。
また、英紙「メール・オンライン」も同日、「女王とその側近たちは、スコットランドの元首としての女王の地位や、スコットランド教会を保持するという自らの誓いについて、恐れを抱いていると言われている」と報じた。