米アラバマ州に本部を置くカトリック系テレビ局「エターナル・ワード・テレビジョン・ネットワーク(EWTN)」は24日、米ローマ・カトリック教会オレンジ郡教区のクライスト・カテドラル(前クリスタル・カテドラル)にスタジオを設置する予定だと発表した。
オレンジ郡教区広報担当のライアン・リリエングレン氏は、EWTNとクライスト・カテドラルとの合意は一つの「ビジョン」の一部だと、米クリスチャンポスト紙に語った。
「ケビン・バン司教のビジョンは、オレンジ教区とクライスト・カテドラルが持つ、活発で皆を鼓舞するような信仰のあり方を、世界中の信仰者と分かち合うことです」とリリエングレン氏は言う。「このビジョンはEWTNの理事兼CEOのマイケル・ワルソー氏も共有して持っているもので、このビジョンを実現するためにわれわれは協力し始めたということです」。リリエングレン氏は「年末までにはタワー・オブ・ホープ内のスタジオは完成して、活動開始するだろう」とも語った。
「カテドラル文化センターの最下階には、コントロールルームも設ける予定です。2016年にカテドラルの改装が終わった後は、カテドラル内からライブ放送と録画放送の両方を行うようにします」とリリエングレン氏。「カテドラルの改装が終わるよりも大分前に、全体的な設備は整って、毎日放送ができるようになるでしょう」と語る。
クライスト・カテドラルは、前のクリスタル・カテドラルで、1955年にロバート・H・シュラー牧師によって創設され、その豪華なグラス張りの建築で知られる。
シュラー牧師の教会の礼拝はこのカテドラルで行われ、広く放送された番組「アワー・オブ・パワー」のホームともなっていたが、2010年にクリスタル・カテドラルは破産申請した。
2012年2月に、米ローマ・カトリック教会のオレンジ郡教区がこの建物を買い取った。クリスタル・カテドラルの教会「クリスタル・カテドラル・ミニストリーズ(CCM)」自体は、合意の上、聖カリスタス・カトリック教会へと引越し、名前も新しく「シェパーズ・グローブ」と変更している。
カテドラル自体の改装については、「大部分は終わっている」とリリエングレン氏は言う。
「カテドラル自体の1年にわたる改装計画は、ほとんど終わりかかっています」とリリエングレン氏。「現在は、スタジオにも使われる象徴的なタワー・オブ・ホープを改装中です。この建物は完全に改造中です」
一方、ワルソー氏は「われわれは、レギュラーのトークショーからニュース番組、インタビュー番組まで全てをサポートできるようなスタジオを建設する予定です」語る。「さらに、カテドラルの敷地には、コンサートホールやカテドラル自体も含め、コントロールルームにつなげて、他の番組を撮影する場所として使えるスペースもたくさんあります」と言う。
さらにワルソー氏は、改装さえ終わればカテドラルの敷地に対してさらにもっと多くの計画が立てられる可能性があると付け加えた。「クライスト・カテドラルの建物の改装が終われば、教会自体から番組を発信することも考えています」