米カリフォルニア州南部にある教会員約1万人のメガチャーチ「クリスタル・カテドラル教会」は18日、米連邦破産法11条の適用を申請すると発表した。日曜日の礼拝や学校の運営、テレビ伝道番組などは今後も継続する予定。米CNNが伝えた。
破産申請の理由について同教会の報道担当者は、不況による献金の減少に加え、少数の債権者が訴訟を起こし、差し押さえ令状を取得したためと説明。教会側は州の債権管理者協会の監視の下、公正な返済計画を進めるための支払い猶予を求めていたが、交渉が難航したという。
今年7月には創設者のロバート・H・シュラー氏が主任牧師の席を長女のシェイラ・シュラー・コールマン氏に譲り、引退していたが、5500万ドル(約50億円)に達する負債の返済が大きな課題となっていた。
CNNによると、コールマン氏は声明で、同教会が55年の歴史の中で過去にも多くの困難を乗り越えてきたことを強調した。外部の調査によると、破産という状況にあっても信者は教会に満足しており、その指導力に信頼を置いているという。
米国では08年のリーマンショック以来、献金の減少などで教会が破産申請をするケースが他にも出ていた。