鉄筋10階建ての長野県庁本館棟(同県長野市)に白煙が立ちこめる火災が17日午後8時ごろ発生した。約2時間の消火作業で鎮火。けが人はなかった。地元の信濃毎日新聞などが伝えた。
同紙によると、県庁から「9、10階に煙がある」と119番通報があり、消防車など13台が出動した。9、10階には県警本部があり、職員が煙に気付き、県警の当直に連絡、当直が通報した。当時は約30人の職員が庁舎内におり、火災のため避難したという。
県庁本館棟では5月上旬から地下と2階を除く各階のトイレの改修工事を行っていた。6階のトイレの配管部分に強く燃えた形跡があり、長野市消防局は、トイレ付近にある6〜10階のパイプスペースのどこかが火元とみて調査を行っている。
県庁本館棟は1967年建築の鉄骨鉄筋コンクリート造り。同紙が県財産活用課の話として伝えたところによると、同棟で火災が発生したのは初めてだという。
阿部守一・長野県知事は18日、火災についてのコメントを県のホームページで発表。「周辺住民の皆様をはじめ県民の皆様に御心配と御迷惑をお掛けし、深くお詫び申し上げます」と謝罪し、人的被害もなく、執務室の延焼も免れたため、県業務の執行に支障はないとした。以下、阿部知事のコメント。
平成26年5月17日に発生した県庁本館棟の火災について
平成26年5月17日(土)午後8時頃に発生した県庁本館棟の火災につきましては、周辺住民の皆様をはじめ県民の皆様に御心配と御迷惑をお掛けし、深くお詫び申し上げます。
また、消火活動に携わられた消防関係の皆様には、心より感謝申し上げます。
幸い人的な被害もなく、火災はトイレのダクトスペース内に限られ、執務室等への延焼は免れましたので、県業務の執行には支障がございません。
なお、警察及び消防による火災の原因調査に協力するとともに、今後このようなことが起きないよう引き続き庁舎の安全管理に努めてまいります。
平成26年5月18日
長野県知事 阿部守一