重体2人を含む8人の負傷者を出した東京都町田市にある金属加工会社「シバタテクラム」の工場火災は、出火から丸1日が経った14日午後4時半ごろ、ほぼ鎮火した。作業員がハンダ付け作業をしている際、火花が工場内にあったマグネシウムに引火したとみて、警視庁は出火原因を調査している。一方、同工場が設置認可を受けないまま操業していたことも同日明らかになった。国内各紙が伝えた。
報道によると、工場にはマグネシウムがあり、燃焼中のマグネシウムに水をかけると化学反応が起こり爆発する可能性があることから、消防隊は砂を用いた慎重な消火作業を行った。14日午後3時ごろからは、部分的に水を用いた消火活動を行い、同4時半すぎにはほぼ鎮火した。
しかし、工場内では依然としてマグネシウムがくすぶっている状態が続いており、完全な消火までにはまだ時間がかかる見通し。
一方、共同通信は同日、火災を起こした金属加工会社「シバタテクラム」が、工場の設置許可を受けていなかったと伝えた。同通信によると、同社は2010年に、市内の別の場所にあった旧工場を廃止、新工場を設置した。市は新工場でも認可の申請するよう指導したが、同社はそれに従わなく、無認可の状態のままだったという。
今回の火災では、出火当時工場内で働いていた作業員22人のうち、2人が重体、男女6人が重軽傷を負った。同市の環境保全課は、「(適切な)手続きをしていない事業者が火災を引き起こしたのは、重く受け止めなければならない」(同通信)としている。