北海道の約150教会と米国のビリー・グラハム伝道協会(BGEA)が協力して開催した「北海道・希望のフェスティバル」(5月9〜11日、北海きたえーる)が11日、3日間で延べ約2万2000人を動員、1500人を超える決心者を出して閉幕した。同実行委によると、北海道内で行われた伝道集会としては史上最多の動員数となった。
今回のフェスティバルでは、広い北海道という地域を考慮し、道内各地を無料シャトルバスで結び、道内4地域にはサテライト会場を設置。さらに、道外に対してはネット中継も行った。最終日には道内からのアクセスに対してもネット中継を公開し、会場を訪れた参加者に、家族や友人、知人に知らせるよう最後まで働きかけた。
主講師のフランクリン・グラハム氏がメッセージを伝える本大会のほか、1日目には女性向けの「レディース・ランチョン」、2日目には子ども向けの「子どもフェスティバル」が行われた。レディース・ランチョンは、参加者約880人に対して、決心者は約360人と大きな収穫を得た。子どもフェスティバルは、当初は500〜600人程度の参加を見込んでいたというが、当日は約920人が参加。楽しいゲームやダンスで大きな盛り上がりを見せた。しかし、メッセージでは子どもたちがしっかりと聞き入り、250人近い子どもたちがイエス・キリストを受け入れた。
フランクリン・グラハム氏は、ザアカイの物語(ルカ19章)や放蕩(ほうとう)息子のたとえ(同15章)を引用し、3日間にわたり、神と人間を隔てる罪の存在、そしてその人間の罪を背負って死に、よみがえったイエス・キリストを伝えた。「自分の罪を認めて、神様の方に向き返ってほしい」「今晩、イエス・キリストはあなたの罪をゆるしてくださいます」と、力強いメッセージを伝えた。
東日本大震災のチャリティーとしての位置もあり、開催期間中は東北支援を目的とした募金も行われた。また、先月韓国で発生した客船沈没事故を受け、韓国の教会と協力して、励ましのメッセージを折り紙に書いて届けるというプロジェクトも行われた。
3日間の参加者約2万2000人のうち、ネット中継での参加者は約5500人と4分の1を占め、重要な役割を果たした。道内4地域に設けられたサテライト会場では4地域3日間合計で約600人が参加した。
カウンセラーとして参加したある女性は、今回のフェスティバルに友人数人を招待。その内一人がイエス・キリストについて学ぶことを決めたという。「自分自身も変わりました。励まされました」とも証した。また、教会に毎週通っているというある男の子は、フェスティバル最終日にイエス・キリストに従うことを決心した。
あるクリスチャンの青年は「今までの信仰生活をあらためて振り返って、自分の罪深さを感じることができました」と告白。マス・クワイアのメンバーとして参加したあるノンクリスチャンは、フェスティバルを通して信仰を持つことを決めた。「今は、この神様からのゆるしを受け入れるだけで、もっと喜びを持って、よいことがあると期待して、この人生を進むことができると確信しています」
フランクリン・グラハム氏による伝道集会は、日本では、沖縄(2006年)、大阪(2010年)、仙台(2012年)に続いて4回目。来年2015年11月20〜22日には、次の集会が日本武道館で開催されることが決まっている。最終日の11日には、来年の開催に向け準備を進めている東京の実行委員らに、祈りと願いが込められたサイン入りの横断幕を手渡した。
最終日のアフター・コンサートには、6回のグラミー賞受賞経験があるブルックリン・タバナクル・シンガーズが登場。力強く、また魂に響くその歌声に、多くの参加者が立ち上がり、ステージ前まで出てともに手を振りながら最後のフィナーレを飾った。
3日間の日程すべてが無事終了し、多くの実りを結んだが、全体で見るとフェスティバル自体はまだ半ばを過ぎたところ。同実行委は、フェスティバルの力配分として、準備45%、大会10%、フォローアップ45%を掲げており、今後は協力教会とともに決心者のフォローアップに力を入れていくことになる。