米援助団体サマリタンズ・パースは、昨年のクリスマスにフィリピンの台風30号により被災した児童6万人にプレゼントを贈ったプロジェクト「オペレーション・クリスマス・チャイルド」(OCC)の日本語字幕付きの映像を公開した。
このプロジェクトは、世界中で戦争や飢餓、貧困に直面する100カ国以上の子どもたちに、靴箱一杯に詰められたクリスマス・プレゼントを贈ろうというもの。映像では、プレゼントを受け取り、喜びにあふれるフィリピンの子どもたちの笑顔や、涙ながらにプロジェクトへの感謝を表す被災地の人々の姿を紹介している。
昨年12月、米ニューヨーク市のジョン・F・ケネディ空港で行われたプレゼント送付の式典でサマリタンズ・パース総裁のフランクリン・グラハム氏は、「(プレゼントは)子どもたちにとって『誰かが自分を愛している』『自分は忘れられた存在ではないんだ』ということを意味する。小さな子どもたちにとって希望になるもの」と語っていた。
サマリタンズ・パースは被災直後から、現地で緊急支援活動を行ってきた。プレゼントは、サマリタンズ・パースが災害援助を行ったフィリピンの諸教会などを通じて、地域で被災した子どもたちに直接手渡された。
映像の中である現地スタッフは、「シューボックスを受け取る子はどんなにうれしい気持ちでいることでしょう。これは私たちに希望を与えてくれるもの」と涙ながらに話した。また別のスタッフは、自分のもらった箱の中にテディベアのぬいぐるみを見つけた3才くらいの女の子が、ぬいぐるみをずっと抱きしめて離さなかった様子をうれしそうに語った。
OCCは、類似するクリスマス・プロジェクトとしては世界最大規模。2011年には860万人の子どもたちにプレゼントを贈っている。