日本国際飢餓対策機構は、フィリピン台風緊急支援の活動状況を確認するため、同機構のハンガーゼロ特別大使でパン・アキモト代表の秋元義彦氏と常務理事の清家弘久氏を現地に派遣し、13日、フィリピンのタクロバン市に入った。
同機構は昨年12月、パン・アキモトの救缶鳥(きゅうかんちょう)プロジェクトを通じて提供された防災備蓄用のパンの缶詰5250個(約1万食分)と、汚れた水を飲料水にする水フィルター360セットを、被害の大きかったレイテ島、サマール島、セブ島近郊などの被災者に配布した。
被災地は少しずつ復興に向けた歩みを見せ始めてはいるものの、とくに被害の大きかった地域では、今なお厳しい状況が続いている。タクロバン市の現状について清家氏は、「(台風被害の)爪痕がはっきりと残っている」と話す。瓦礫などの後片付けもほとんどされておらず、テント生活者も多い。
そんな中、日本からの救援物資が被災者に役立てられていることも確認できた。秋本氏らが、近隣住民の避難所となっているタクロバン福音アライアンス教会を訪れると、ちょうど避難所の子どもたちが同機構の配布したパンの缶詰を食べていた。まだ水道復旧が進まない中、水フィルターセットも多くの被災者に喜ばれているという。
同機構は、一般応募で集まった5人のボランティアとスタッフ1人の計6人を、17日から24日までタクロバン市に派遣する。さらに、31日から2月8日にかけてもボランティアを派遣し、被災地での炊き出しの手伝いや子どもたちとの交流などを計画している。