日本基督教団は3月11日、発生から3年を迎える東日本大震災を覚え、仙台市青葉区の東北学院大で午後2時から礼拝を行う。説教は高橋和人氏(仙台東六番丁教会牧師)、司会は藤掛順一氏(横浜指路教会牧師)。午後4時からの講演会では、姜尚中氏(聖学院大学全学教授・東京大学名誉教授)が「犠牲のシステムを超えて―ミナマタ・ヒロシマ・フクシマ―」の演題で講演する。
講演会は、3月11日から14日まで同大を会場に開催する「東日本大震災国際会議」の開会講演を一般公開するもの。国際会議は、「原子力安全神話に抗して―フクシマからの問いかけ―」を主題に、日本基督教団が同大との共催で行う。各国の教会関係者が参加し、原子力利用について教会の視点から神学的検証を加えたメッセージを表明する。
日本基督教団の石橋秀雄議長は、昨年3月11日付で発表した東京電力福島第一原子力発電所事故に対する議長声明で、「原子力発電は神が祝福された世界を破壊し、子どもたちの未来を閉ざす結果をもたらそうとしております」と指摘。「人間の命よりも経済が優先されようとしている社会の動きの中で、自分自身の生活のあり方についての悔い改めを祈ると共に、この世界における私たちキリスト者の責任の重さを自覚しつつ、教団における諸活動や海外の教会との協力関係において、それぞれの取り組みを進めてまいりたい」としていた。