日本カトリック社会司教委員会(委員長・大塚喜直司教)が12月17日から19日まで、ことしの「司教のための社会問題研修会」を開き、沖縄各地を訪問したと26日、明らかにした。
参加者は、沖縄国際大学で同大学の前泊博盛氏による「日米地位協定」に関する講演を聞き、2日目には県北の高江に移動して現地でのヘリパッド建設に反対している人々の話、さらに、辺野古で基地移転反対運動を続ける住民らの話を聞いたという。
同委員会は、地元住民の意見には「辺野古の状況が本土の人にはなかなか伝わらず、高江のことはほとんど取り上げられることもなく、住民無視でまた新たな基地が押しつけられようとしている現実を、できるだけ多くの人に知ってほしい」というものがあることを紹介した。
3日目には安里教会で、地元、那覇教区の押川壽夫司教が講演。押川氏は「沖縄の人は、本土の犠牲になり続けている。これは差別だ」と述べたという。
同研修会では日本の9司教に加え、韓国から、カン・ウイル(姜禹一)司教(チェジュ教区)も参加したという。カン司教のチェジュ教区では、韓国海軍の基地建設に激しい反対運動が続いており、カン司教を始め、カトリック教会もこの運動に深く関わっているという。