ベツレヘムのイエス・キリストが生まれたとされている地にある聖誕教会(降誕教会)で、4世紀に同教会が設立して以来最大規模となる修復工事が行われている。時事通信が22日伝えた。
同教会は2012年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)により、エルサレムからベツレヘムに至る巡礼路の一部などと共に、パレスチナ初の世界遺産として登録された。イエス・キリストが生まれたと伝えられている洞穴を中心にし、その上に聖堂がある形態を取っている。
聖堂は、ローマ・カトリック、東方正教会、アルメニア信徒教会が区分所有している。老朽化した天井から水漏れがあり、聖堂の建物自体やモザイク画に被害が出ていたが、聖堂を所有する各宗派が修復のための合意に至らず、長年にわたって修復作業ができない状態にあったという。
そこにパレスチナ自治政府が介入する形で、修復作業の実施が実現。今年9月から第1期の修復工事が始まっており、1年ほどで天井と窓を修復。その後も入り口や外壁の修復を数年計画で行う予定だ。
時事通信によると、クリスマスシーズンには巡礼者が多く訪れ、今年も15万人ほどが訪れる見込みだという。