日本キリスト教協議会(NCC)が、日本福音同盟(JEA)のために祈りを呼びかけている。
NCCは20日、同公式サイトで来年3月16日をJEAのための日として、憲法改正の動きや、東日本大震災での復興支援、伝道・宣教の課題に対する教会協力などの項目で、同加盟教会・団体などにJEAのために祈るよう呼びかけている。
NCCは、JEAについて「聖書信仰に立つ福音的諸教会の連絡・交流・協力機関として活動を続けています。相互理解と交わりの促進、諸問題への必要な対処、各種専門委員会による調査研究の実施と情報の提供、世界の同様な団体との協力提携を目的としています」などと説明。その中でもJEAの社会委員会については「社会的責任、ことに信教の自由を守る闘いとして、セミナーや重要な問題について内外に声明を発信してきました」と紹介している。
その上で、▽憲法改正の動きに対して「主権者である私たちは警鐘を鳴らし、強く反対する」との社会委員会からの呼びかけに、諸教会が協力してこれにあたることができるように、▽東日本大震災からの復興支援活動を諸教団、諸団体と協力して継続することができるように。また、次の大災害への備えとして、災害対応チャプレンの要請、各地域における超教派の教会ネットワーク構築が進められていくように、▽伝道と宣教の課題を明確にし、それら課題に対して、教会協力を推進しながら事にあたれるように、▽日本のキリスト教会において、教会の公同性が大切にされ、その点においてJEAも全体教会に対する適切な責任を果たしていくことができるように、の4つの項目について祈りを求めている。
日本のプロテスタント教界は大きく、NCCの加盟教会を中心とするエキュメニカル派と、JEAの加盟教会を中心とする福音派、また日本リバイバル同盟などの聖霊派の3つに分かれるが、2009年に迎えた日本のプロテスタント宣教150周年記念では、三派が協同で記念大会を開催するなど、それぞれの歩み寄りが見られつつある。今回、NCCがJEAのための祈りを呼びかけているのも、その動きの1つと言えそうだ。