【CJC=東京】アフリカや中東の一部で続く「女性性器切除」(FGM)について、国連加盟国に禁止の法制化を強く求める決議案が年内にも、国連総会で決議される見通しになった。人権問題などを扱う国連総会第3委員会が12月1日決議案を採択した。法的拘束力はないが、「文化や伝統に根ざした慣習」としてFGMを続ける地域に対し、国際社会が根絶を後押しするもの。
決議案は、性器切除を「女性に元に戻すことができない傷を負わせる虐待」と非難。全世界で1億から1億4千万人が傷を負わされ、今も毎年推定300万人以上が犠牲になっていると警告、根絶に向けた啓発教育に取り組むよう求めている。
人権擁護団体「国際アムネスティ」によると、アフリカ、イエメン、イラク、マレーシア、インドネシアの各国、南米の先住民族などでは「女性性器切除」が日常的に行われている。またその他の国でも移住者社会で行われているところがある。
国際アムネスティのホセ・ルイス=ディアズ国連代表は、第3委員会が「女性性器切除」について問題提起したのは初めてのこと、と語った。
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