日韓両国の地域福祉における宣教と日韓の協力について考えるセミナーが5日、東京都新宿区の淀橋教会で開催された。日本の教会指導者ら60人以上が出席し、礼拝や講演、討議の時間をもった。韓国基督教総連合会(CCK)会長の朴鍾淳牧師は礼拝のメッセージで「両手両足、頭、わき、血と水さえう全て流されたイエス様のように、教会も全てをささげるべき。犠牲は言葉だけでは成り立たない」と、指導者たちに具体的な取り組みを求めた。
開会のあいさつで峯野牧師は、「地域福祉宣教」という言葉を紹介し、「宣教という面から福祉を積極的にとらえ、宣教と福祉を一つの主の福音のわざとして現代社会に深めていきたい」と語った。社会福祉法人キングス・ガーデン理事長の泉田昭牧師もあいさつした。
朴牧師は説教で、福祉に対する韓国での教会の取り組みを紹介した。韓国のキリスト教会は学校や病院を数多く設立し、指導者の育成を通して社会に影響を与えて国家を建て直そうと努力してきた。朴師によると、国内の私立学校の85パーセントはキリスト教系で、残り15パーセントがカトリック系や仏教系だ。現在は高齢化が社会問題となっており、教会は病院や福祉に力を入れているという。朴師は「どのように日本の教会が高齢化社会に向かうのか、戦略が必要だ」と述べ、福祉を積極的に実践する重要性を強調した。
礼拝には、この日のセミナー「高齢社会と日韓宣教協力の新時代」で基調講演をした河幹夫氏(日本同盟基督教団和泉福音教会員、内閣官房内閣審議官)、尹基(ユン・キ)さん(社会福祉法人こころの家族理事長)、日本で地域教会に重荷を持つ教会指導者らが出席。高齢化社会での宣教や日韓協力への関心の高さをうかがわせた。