米カリフォルニア州のシュワルツェネッガー知事は12日、元ギャングのリーダー、スタンリー・ウィリアムズ死刑囚(51)の終身刑への減刑嘆願を拒否する決定を関係者に通知した。AP通信が伝えた。
同死刑囚は、1979年に2件の強盗事件で4人を殺害したとして81年に死刑判決を受けた。裁判では犯行を一貫して否認。獄中では、ギャングの反社会性を説く児童書を出版するなど犯罪防止活動家として活躍。クリスチャン・ポスト紙などによると、支持者らによってノーベル平和賞と同文学賞に推されたこともある。
死刑囚をめぐって、国内キリスト教諸派や黒人人権活動家らが嘆願運動を繰り広げた。死刑制度に反対しているのはローマ・カトリック教会、合同メソジスト教会、チャーチ・オブ・ゴッド、アメリカ・ナショナル・バプテスト連盟、米国福音ルーテル教会、合衆国長老教会(PCUSA)など。
米国最大のプロテスタント組織、南部バプテスト連盟は死刑制を支持している。「明確な証拠や死刑に相当する行為と認められるなど十分な検証を経た上で、人種や社会的地位、状況に左右されることなく、正確かつ速やかに実施されるべき」と声明(2000年)で述べている。
同死刑囚の死刑執行は、米西部時間13日午前0時1分(日本時間同日午後5時1分)に行われる。