日本国際飢餓対策機構の親善大使で福音歌手の森祐理さんが10月30日、宮城県亘理町と仙台港の仮設住宅でコンサートを行い、復興への歩みをはじめた被災者を励ました。
午前10時から亘理聖書キリスト教会で行われたチャペルコンサートには、約40人の地元住民が参加した。会場には、同機構が住宅の泥だしや補修工事を行った住民や、津波で流された網の清掃や漁具支援などを行った地元の漁業関係者も駆けつけ、森さんの心を込めた歌とトークに聞き入った。同チャペルの熊田康之牧師も講演し、被災者を激励した。
森さんは同日の午後に仙台港背後地を訪れ、約100世帯の住む仮設住宅で開かれたイベント「復興まつり」に出演した。NHKの歌のお姉さんだった森さんは、集まった約1000人を前にドレミの歌やなつかしい唱歌などを披露した。また阪神大震災の鎮魂歌として知られる「しあわせ運べるように」を宮城バージョンで歌い、聴衆を励ました。森さんが阪神大震災で弟を亡くした経験談を聞き、涙ぐむ人もいた。
会場では、同機構の石油ストーブ配布プログラムに協力する団体が、東南アジアで使われているミニタクシー「トゥクトゥク」2台の試乗会を開き、子どもや家族連れが楽しんだ。