先日この世を去った米国アップル社の創設者スティーブ・ジョブズ氏の人生を追ったドキュメンタリー番組「ワン・ラスト・シング(One Last Thing)」が米国時間の2日午後10時から、PBS(公共放送サービス)で放送される。
番組には、IT企業家である彼のことを知る同僚や友人、知人などのインタビューが組み込まれているが、彼を知る多くの人は「ジョブズはこの時代の偉大な革新者の一人だ」と口を揃える。番組では、このインタビューなどを通して、成功者への階段を上っていくことについての深い洞察と、ジョブズ氏の類稀な経営手腕の裏側を提供する。
インタビューでは、アップル社の共同創設者スティーブ・ウォズニアック氏や、ウォール・ストリート・ジャーナル社のウォルト・モスバーグ氏が、ジョブズ氏の一貫した信念について語った。
「時間と空間の巨大な複雑さからテクノロジーを我々の手の平に乗せる男の才能。この番組では、科学とテクノロジーの2つの未来を見通した独創家を追っている」とPBS副社長で番組責任者のジョン・F・ウィルソン氏は語っている。
ジョブズ氏は長い間、膵臓がんと闘った末、10月5日に56歳という若さでこの世を去った。彼はその人生の中で、iPodやiPhone、iPad、オンラインiTuneストアといったデジタル製品を世界に送り出し、革命を起こした。彼は最初のパソコンを市場に出すことに成功し、さらに、「ファインディング・ニモ」、「トイ・ストーリー」、「モンスターズ・インク」のような大ヒット商品を開発して、ピクサー・アニメーション・スタジオを10億ドルの複合企業へと変貌させた。
ドキュメンタリー番組のタイトルは、多くのアップル社製品を世に送り出した後にジョブズ氏が放ったキャッチフレーズから取られている。プレゼンテーションが終わったと観衆が思ったその時、ジョブズ氏は、「そうだ、もう一つあるんだ(Oh, one more thing)」と言って、最新のテクノロジーを紹介したものだ。
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