【CJC=東京】米カリフォルニア州オークランドのキリスト教系ラジオ・ネットワーク『ファミリー・ラジオ』のハロルド・キャンピング主宰者(89)は、5月21日午後6時に、大地震とともに神に選ばれた地上のキリスト教徒が天に挙げられる「携挙」が起きるという「最後の審判」の予言をしていた。ネットワークは全米66放送局を始め国際的にも展開している。同局のサイトにもメッセージが掲出された。
キャンピング氏の言動は米国メディアの関心を引き、中にはそれを信じて準備を始めた人もいた。仕事を辞めてしまい、手遅れにならないうちに悔い改めるよう通行人を説得した人、自費で大量の告知板を掲出する人も。逆に見納めとばかりに、家族全部でナイアガラの滝などの見物に出掛けたり、クレジット・カードで高額の買い物をする人もいた。
ニューヨークでは交通関係の労働者だったロバート・フィッツパトリック氏(60)が、14万ドル(約1120万円)を投じて地下鉄車両内や屋外に広告を掲載した。また当日はタイムズ・スクエアでリーフレットを道行く人に手渡ししながら現地時間の午後6時に「審判」の始まるのを待ち構えていた。時間が来ると、「なぜだ…」と絶句、時計に見入っていたという。
一方でキャンピング氏の言動に反発する動きも盛んで、首都ワシントンで携挙が起こらないことを祝う「世界の終わりパーティー」の計画も発表された。
当日『ファミリー・ラジオ』は、審判の日とは関係のない音楽などを流し、21日を過ぎても同局からは何も発表は無く、同氏の所在は不明。同州アラメダにある自宅のベルは押しても応答がない。オークランド本部のドアには「事務所は閉鎖中」と掲示があったという。抗議に訪れる人よりもメディアの数が多かった。
有力紙ワシントン・ポストによると、失望した信奉者が自殺しないようホットライン電話も設けられた。
キャンピング氏は1994年にも携挙が起こると予言していたという。マヤ歴が2012年に地球の滅亡を予言していると主張する人も存在するなど、「最後の日」への関心は絶えない。ただ日時を指定された場合、時差をどのように考慮するのか、米国東部標準時の21日午後6時は、日本などではすでに22日になっているのだが・・・。
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