【CJC=東京】中国のキリスト者には、社会の発展に貢献出来る資格のある聖職者が必要だ、と政府国家宗教事務局の王作安(ワン・ツォアン)局長が5月13日語った。
「かつては、キリスト教は外国の宗教として扱われていたが、今わたしたちは、キリスト教を自分たちのものとして扱っている。キリスト者は多数いるものの、聖職者が不足している。発展的な働きを進める資格のある聖職者が見つからない」と、ケニア聖公会(英国国教会)首座のエリウド・ワブカラ大主教とナイロビで会見した際に語ったもの。
同局長のアフリカ訪問は初めて。今回は12日から24日までの日程でケニア、ウガンダ、南アを訪問、10人が随行している。訪問の目的は聖公会、『南半球アングリカン共同体』と中国の教会との関係強化。聖公会側は、中国側が国家と宗教の共存について学びたいと希望している、と明らかにしていた。
ワブカラ大主教は、このほど聖公会では保守的な世界聖公会未来会議(GAFCON=ガフコン)議長に選出された。「中国の教会を南半球の活動に積極的に参加・介入してもらうために招待した」として、中国の教会はGAFCONとの協力に関心を示している、と語っている。
中国はケニアに道路、住宅、スポーツ施設建設のため資金、資材、専門家派遣など様々な協力をしている。大主教は、「道路など開発部門での政府間協力は大きいが、倫理的側面が立ち遅れていることを懸念している」と言う。
局長ら一行は、ケニアの3日間の滞在中、教会、ケニア聖書協会、職業技術学校、セントポール大学やスラム地区のコミュニティセンター、孤児院などを訪問した。