私にはいくつか得意なことがありますが、待つことはあまり得意ではありません。歯医者さんに行って治療を受けるまで待たされるとき、また空港の保安検査場で待たされるとき、どんな場合であってもいつも待つという行為には忍耐が必要とされます。
今文章を書いている最中も、孫のリビーの診療テストの結果を待っているところです。彼女はこの数年間おかしな病状を患ってきました。今日の午後になって何度か繰り返していたおう吐を再びしたことから、私の娘のミンディーが緊急治療室に連れていきました。妻のゲイルはそれを聞いたとたん、彼女がやっていることが手に着かなくなってしまいました。
緊急治療室はいつにも増して混雑しており、医師の診察を受けるまでに4時間以上待たされました。その後担当医がいくつかの診療テストを行いましたが、そのテスト結果が返ってくるまでにさらに数時間かかるというのです。良い知らせとしてはリビーの容態が安定してきたということだけです。私たちはとにかく結果が出てくるまで待たなければなりません。
しかし、今この文章を読んでくださっているあなたも、何かを待たされている状態にそれぞれあるのではないでしょうか?あなたはおそらく
*希望した会社へ面接をした結果
*昇格・昇給の知らせ
*妊娠検査の結果
*裁判の判決結果
*重要な電子メールを送信した後の返信
*住宅ローン申請の結果
*祈りの応答
*痛みが止むこと
などを待たざるをえない状況であるかもしれません。
私は未だに待つことは得意ではないのですが、それでも昔に比べれば大分ましになりました。「待つ」という行為を行うために私は以下の5つの戦略を心がけるようになったからです。
1.待たざるを得ないという状況を受け入れる。偶然には何も起こらない。すべてのことは理由があって生じている。待たされているとしたら、その時間の中で何か学ぶべきことがあるはずです。待つということ自体が神様からのプレゼントであるのかもしれません。
2.正しく自問する。「どうして急いでくれないのか?」「どうしてこんなに長い時間がかかるのか?」と問いかけることはあまり自身の助けにはなりません。「待たされている時間を利用して何を学べるのだろうか?」「待たされることを通して自分がどのように強くなれるだろうか」と正しい自問をするべきです。
3.有意義なことをしてその時間を埋め合わせる。準備さえしていれば、待たされている時間に多くのことを成すことができます。私は「MacBook Air」やアマゾンの「Kindle」を携帯せずにはどこにも行きません。最悪本当に何も持たない場合もiPhoneだけは携えて携帯電話で待ち時間に本を読んでいます。
4.他人を励ます。待っている時間にすべき最善のことのひとつとして、自分自身から他者へ中心を移転させることが挙げられます。待たされている間に他者を励ますということは、自身の問題解決につながることではありませんが、そうすることで少なくとも何か社会にプラスになる貢献をしたと感じることができます。
5.神を信頼する。これは難しいことですが重要なことです。神様は私のこと、あなたのことを忘れ去られるようなお方ではありません。私たちが必要としていることを神様はご存じであるだけではなく、神様はいつ私たちがそれを受けるべきかもご存じです。神様のご計画は完全です。イエスキリストがラザロに会う場面がそれを良く物語っています。ラザロが死んでから2日も経過していました。彼の友人が死んでしまったのです。しかしイエスはちょうどよいときに到着し、なすべきことを行ったのです(ヨハネ11章)。
私はこれまでの人生で「待つ」という行為を通じて多くのことを学びました。もちろん待つという行為は忍耐の必要なことではありますが、その中に多くの機会を見出してきました。あなたも人生の「待つ」時間を通して、あなたならではの多くの機会を見いだせるのではないでしょうか?
(本コラムは米クリスチャンポストから翻訳しています)
トーマス・ネルソンCEO マイケル・ハイアット氏
トーマス・ネルソンは世界最大のキリスト教書籍出版会社である。米国内では書籍出版貿易で第7位となっている。同氏のブログ(http://michaelhyatt.com)では、指導者として必要な福音的思考法やウェブサイトによる効果的なビジネス法、出版業界に関するトレンドなどを紹介している。
クリスチャントゥデイからのお願い
皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。
人気記事ランキング
-
鈴木結生著『ゲーテはすべてを言った』 牧師の息子が書いた芥川賞受賞作
-
カトリック作家の曽野綾子さん死去、93歳
-
日本人に寄り添う福音宣教の扉(217)弱さの極限(エンディング)に寄り添う 広田信也
-
レント初日の「灰の水曜日」 ドライブスルーで灰を授ける教会も
-
バイセクシャルの黒人女優シンシア・エリボがイエス役に 配役巡り批判の声も
-
花嫁(21)希望よ 星野ひかり
-
主は生きておられる(235)昭和は遠くなっていく 平林けい子
-
ワールドミッションレポート(3月8日):トルコ 震災被災者の間で、聖書の書き写しを通して働く神
-
ウクライナの従軍チャプレン、兵士たちを支える自身の役割語る
-
ワールドミッションレポート(3月9日):タンザニア ザンジバル島のために祈ろう
-
日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請
-
カトリック作家の曽野綾子さん死去、93歳
-
教会で斬首されたキリスト教徒70人の遺体見つかる コンゴ東部北キブ州
-
バイセクシャルの黒人女優シンシア・エリボがイエス役に 配役巡り批判の声も
-
熱心な仏教徒の青年が救われた実話がベースに 伝道用トラクトを無償提供
-
「苦しみ」と「苦しみ」の解決(2)見える困難に「苦しみ」を覚えるメカニズム 三谷和司
-
リック・ウォレン牧師、十字架にまつわるSNS上の政治的投稿を削除し謝罪
-
鈴木結生著『ゲーテはすべてを言った』 牧師の息子が書いた芥川賞受賞作
-
レント初日の「灰の水曜日」 ドライブスルーで灰を授ける教会も
-
良い心配と悪い心配 菅野直基
-
日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請
-
カトリック作家の曽野綾子さん死去、93歳
-
教会で斬首されたキリスト教徒70人の遺体見つかる コンゴ東部北キブ州
-
熱心な仏教徒の青年が救われた実話がベースに 伝道用トラクトを無償提供
-
バイセクシャルの黒人女優シンシア・エリボがイエス役に 配役巡り批判の声も
-
「苦しみ」と「苦しみ」の解決(2)見える困難に「苦しみ」を覚えるメカニズム 三谷和司
-
リック・ウォレン牧師、十字架にまつわるSNS上の政治的投稿を削除し謝罪
-
鈴木結生著『ゲーテはすべてを言った』 牧師の息子が書いた芥川賞受賞作
-
レント初日の「灰の水曜日」 ドライブスルーで灰を授ける教会も
-
良い心配と悪い心配 菅野直基