5月3、4、5日に開催された「国際聖書フォーラム2006」(財団法人日本聖書協会主催)の最終日、同フォーラムで講演した国内外の8人の著名な聖書学者が集まり、聖書の本文編纂から聖書学を経て、翻訳にいたる過程での聖書翻訳事業、その今後の課題について意見を交換するシンポジウムが開催された。日本からは、東京神学大学学長の山内眞博士、手島勲矢博士(同志社大学教授)が出席した。
死海文書刊行国際チーム総責任者のエマニュエル・トーヴ博士、新約聖書本文研究所主任研究員のクラウス・ヴァハテル博士、ビブリア・ヘブライカ第5版(BHQ)刊行チーム総責任者のアドリアン・シェンカー博士など、初期キリスト教に連なる聖書写本研究の最先端にいる学者たちが、死海文書と聖書の関係、また初期ユダヤ教とキリスト教において、旧約聖書はどのように伝えられてきたのか、さらに原典から現代翻訳にいたる過程を見直し、今、現代に聖書をどう伝えるかなどの課題について各自の見解を発表した。