日本基督教団西東京教区社会部委員会と日本バプテスト連盟東京地方連合社会委員会が共同で呼びかけて2月11日、「信仰の自由を守る日」礼拝・講演会が日本基督教団西東京教区の4箇所で開催された。
2月11日は「建国記念の日」として国民の祝日に定められているが、戦前・戦中は日本書紀による神武天皇即位の日とされる紀元前660年1月1日をグレゴリオ暦に換算した2月11日が「紀元節」として祝日に定められていたことなどから、天皇制国家主義復活への動きを危惧する人々や市民団体らは、この日を「信教の自由を守る日」として学習会などを開催している。
午前10時から行われた京王・町田八王子地区原町田教会の集会では、千葉・小泉首相靖国参拝違憲訴訟原告の小林晃牧師(浦安教会)が、キリスト者遺族としての自分史、どうして靖国問題にかかわるようになったかを中心に講演した。午前10時半からは西武地区と多摩地区で集会が始まり、西武地区ひばりが丘教会の集会では、「女性国際戦犯法廷」のビデオのダイジェスト版を見た後、矯風会ステップハウス所長、「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク共同代表を務める東海林路得子氏が「被害と加害―真の和解を求めて」と題して講演した。
午後1時半からの中杉・中央線地区荻窪教会(小海基牧師)での集会には、15教会と3団体からの参加者55人が集まった。小海基牧師の基調報告の他、「新しい歴史教科書」(扶桑社版)の採択に反対する団体「親の会」「子どもを守る会」関係者ら3名の発題や「親の会」が製作したDVDを見ながら、同団体の取り組みについて学んだ。
参加者は講演者らの話に真剣に耳を傾け、「とても充実した内容だった」「天皇制の問題についてもっと真剣に議論していかなければならない」などと感想を語った。