不安や悩みを持つ人々の話し相手となって、自殺を予防する電話相談機関「徳島いのちの電話」の県南支部設立準備会が1日、徳島県阿南市文化会館・夢ホールで開催された。社会福祉法人徳島県自殺予防協会(近藤治郎理事長)が主催し、地域の住民ら約400人が参加した。元祖便利屋の右近勝吉さん招いてのチャリティ講演会もあわせて行われた。
「徳島いのちの電話」は現在、県下2か所で相談業務を行っている。県南部の阿南市に新しい相談窓口を設けようという声が高まり、今回の準備会開催に至った。
徳島いのちの電話は1979年、電話による悩み相談で自殺者を減らそうと県自殺予防協会がスタート。開設当時、徳島県は全国で5番目に自殺者の多い県だった。しかし、昨年1年間の県内自殺者は176人と全国最少を記録。同協会には現在、年間約1万3千件の相談が寄せられる。
本紙の取材に対し、今回講演した近藤理事長は、「市民の皆さんも熱心に関心を寄せられていることが実感できた。県南支部設立はうまくいくのでは」と新窓口開設の確かな手ごたえを語った。
チャリティ講演会は今月3日と4日、徳島市立文化センター(徳島市徳島町城内1)と山川アメニティセンター(麻植郡山川町字翁喜台95-1)の県下2か所で行われる。
「徳島いのちの電話」の電話相談は088−623−0444(9:30−24:00)または0883−52−4440(9:00−17:00)まで。
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