キリスト教精神を理念として掲げる特定非営利活動法人(NPO)ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ、峯野龍弘理事長、東京都新宿区)が「スマトラ沖地震・津波被災者への緊急援助活動」について報告した。報告は同団体発行の「ワールド・ビジョン・ニュース」(2005年夏号)に掲載された。
2005年4月28日までに、延べ13,509人から計1億7,557万7,409円の募金が寄せられた。企業からは約130社が支援者として名乗りを上げた。参加企業のうち、インドでのプロジェクトの支援を迅速に決定した日産自動車株式会社、社員が自発的に募金を呼びかけたアサヒビール株式会社など、大手企業の社会貢献が特に目立った。
「援助金で幅広い活動が可能になった」とワールド・ビジョン・ジャパン。現在、5カ国で支援活動を行っている。今後、活動を緊急援助から復興援助へと移行し、5カ年の支援計画を各国のワールド・ビジョンと協力して行う。
ワールド・ビジョン・ジャパンによる各地の活動内容は以下。
インド:
津波発生直後よりタミールナドゥ州など3州とアンダマン・ニコバル諸島で、被災した4万5千世帯に食糧、水、衣料、家庭用品、医薬品、学用品などの緊急援助物資を配布。避難した子供たちのための仮設住居と公園を建設。
インドネシア:
アチェ地区内の2万7千人以上に緊急援助物資を配布。「チャイルド・フレンドリー・スペース」を設置し、子供のケアに役立てている。
スリランカ:
津波発生直後より、最も被害の大きいバティコラ、アンパラ、コロンボ、プッタムなどの被災者に緊急援助物資を配布。
タイ:
津波発生直後より被災者に生活用品、食糧、プラスチックシート、仮設住居などを支援。津波による被害でトラウマを持つ子供や人々約2,000人をカウンセリング。
ミャンマー:
4,000人以上の被災者に、世界食糧計画(WFP)からの食糧やその他の支援物資(マット、毛布、蚊帳、調理道具)を配布。
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