AP通信によると、インドネシア・スマトラ沖地震と大津波の復興支援緊急首脳会議が6日午前(日本時間同)、ジャカルタで開幕し、国連や各国代表らが結集した。会議には、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国の指導者、小泉純一郎首相、パウエル米国務長官、アナン国連事務総長ら約二十カ国と国際機関の首脳が出席。アナン国連事務総長は、これまでに世界各国が拠出を確約している総額40億ドル(4200億円)の支援が確実に実施されるために、17億ドル(約1800億円)相当の支援が早急に開始されるよう強く求めた。
CNNによると、日本を含む世界各国は40億ドルの支援を表明しているものの、過去の災害支援例では完全に実施されたケースが少ないことから、アナン事務総長は、「(各国の)支援の約束が、早急に果たされることを望む」と釘を刺した。
WHO(世界保健機構)では、援助物資が直ちに被災者の手元に届かない場合には、伝染病の拡大などで死者数は15万人と推定される規模も2倍に膨れ上がる可能性を示している。
アナン事務総長は2日に放映された米ABCテレビとのインタビューで、スマトラ沖地震の被災国の復興には5〜10年かかるとの見解を示した、と共同通信などが伝えた。またイゲランド国連緊急援助調整官室長は同日、被害が深刻なインドネシアやスリランカなどで「180万人に対する食料援助が必要となるだろう」と述べ、各国に一層の支援を呼び掛けた。