自民党宮崎一区支部(宮崎市)が昨年11月、統一協会(世界基督教統一神霊協会)の関連団体「世界平和連合」(本部・東京)から政治献金を受け取っていたことが10日、新聞各紙の報道で分かった。同支部は9日、全額返還することを決めた。統一協会の霊感商法をめぐり損害賠償を求める訴訟が各地で相次いでいることをうけ、「誤解を招かないよう返すことにした」(同支部関係者)とのこと。今日中にも宮崎市内にある同連合の支部を通じて返還する。
各紙の報道によると、当時の同支部の支部長は中山成彬文科相で、中山氏の地元の会合に世界平和連合の会員も出席したことがあったという。寄付は現金で行われ、同支部は「寄付の詳しい経緯は分からない」と話している。中山氏は今年9月、宗教法人を所轄する文科相に就任した。
統一協会が霊感商法や合同結婚式への参加強要などの社会問題の元凶として広く認識されていることを示したかたちだ。脱退信者らによる訴訟も各地で起こされており、違法な勧誘に法人としての使用者責任を認める判決が相次いでいる。