世界宣教への情熱を日本のクリスチャンに抱いてもらおうと、福音宣教協力会が9〜11日、八尾福音教会(道本純行牧師、大阪府八尾市)を会場に、「世界宣教大会」を開催した。3日間でのべ約960人が参加した。同協力会には関西の70教会が加盟する。
同協力会には関西の70の教会が加盟している。
初日は午後4時から開会集会があり、フィリピンの横山知親宣教師、ルーマニアの川井勝太郎宣教師がそれぞれ宣教報告を行った。元インドネシア宣教交友会理事で、現地で35年間宣教したサムエル・シキタリ師が「迫害の中で前進する教会」という題でメッセージを伝え、イスラム教信者からの強い迫害の中で力強く前進していったインドネシアの教会を証言した。
10日は、今度ドイツに派遣される井野葉由美宣教師の挨拶、タイの森本憲夫宣教師による宣教報告、シキタリ師のメッセージがあった。同日午後には宣教報告と分科会があった。報告では、日本で教会を牧会するかたわら短期海外宣教を行った日本人宣教師ら5人が現地の様子を宣教への情熱と共に伝えた。分科会では、宣教師を派遣する際の必要事項や在外邦人の伝道などについて学んだ。
11日は、ペルーの下田祥之宣教師が宣教報告をし、アルゼンチンの在原繁宣教師がメッセージを伝えた。在原師は、出発前に日本で経験した困難やアルゼンチンでの試練などについて話し、ただ従順な信仰を持って歩めば、どのような逆境の中にいても、最後には神が御計画のままに導かれると強調した。宣教師として自分の罪深さや弱さに気づき、失望しそうにもなった。だが、そのようなときにこそ、これほど小さな自分をも用いてくださる神の哀れみを知るべきだ、と語った。
全日程最後の集会では、シキタリ師がメッセージを執りついだ。マルコの福音書16章15節を引用し、世界宣教は「したほうがいいもの」ではなく「主の命令」であると強調、聖徒1人ひとりが宣教の意識を持つときに教会の使命が果たされると説いた。
参加者は「世界の様々な宣教報告を聞き、大きな視点で宣教を見る目が与えられた」「世界宣教は私たちにとって対岸の火事ではなく、今まさに私たちがすべきことだとわかった」などと語った。
福音宣教協力会が主催する「世界宣教大会」は、1999年に国立京都国際会館で行われた世界宣教会議「キリスト生誕2000年フェスタ」をきっかけに、日本が世界宣教の火を絶やさないようにと始められたもの。当初、隔年開催を予定していたが、第1回の反響が大きく、毎年行われるようになった。来年以降も継続したいという。