天理クリスチャンセンター主催のゴスペルコンサート「山の辺ゴスペルフェスティバル」が16日に、奈良県天理市のJR天理駅の広場で開催された。関西各地から集まったゴスペルグループが救いの喜びを熱唱すると、観覧客のほか道行く人々も足を止めて聞き入り、聖書に示された神様の愛に触れた。
天理クリスチャンセンターの柴原佳高氏は、クリスチャンミュージシャンを招いてのフェスティバルを2000年から開始した。その名の通り、天理市は天理教の聖地的存在で、キリスト教会はほとんどなく、日本の宣教にあって陸の孤島だ。このような地での宣教の一環として始めたゴスペルコンサートが実績を認められ、開始後4年までに、天理市が毎年行う山之辺芸術祭のひとつとなり、奈良新聞、毎日、読売、朝日ら主要新聞社の奈良支局の後援を得るほどになった。キリスト教会が避けて通る町に聖霊の導きを確信して足を踏み入れ、その信仰によって神様から祝福を与えられた形だ。
柴原氏は自身のホームページで「奈良、山の辺は、日本で最も古い伝統の地域。世界の町々と繋がっていた。私たちの日々の生活、この歩みが、神への賛美の内に、天に通じる道となりますように」と話し、伝統から学ぶ姿勢を保ちつつ福音という新しい伝統を世界に伝えていく意志を明かしている。